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第五十八回 分離や分断を超えて(1)

11/2/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。
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新型コロナウィルスの影響が出るようになってから寂しいなと思うことの一つが、人との関わりが格段に減ってしまったことです。友人や知り合いと会う機会が減ったのはもちろん、道で誰かとすれ違ったりする時にも、まるで避け合うかのように距離を保たなければならないのも何だか不自然で、心が痛みます。
 
また、アメリカの政情を見ても、どの政党、政治家を支持するかによって考え方が大きく異なり、世論は分断され、そこに埋められない溝があるような印象を受けます。人種の違いによる軋轢についても耳にします。どうしても分離や分断を意識せざるをえない場面が増えているように思います。
 
分離の意識を持つと、自分と相手は敵対し、限られた資源を奪い合う関係であると感じられます。そこには憎しみや不信感といった苦しい感情が生まれます。分離の逆は統合です。統合の意識を持つと、自分と相手は同じ人間という共同体の一員であり、協力によって新たな価値を生み出すことのできる関係となります。人間だけでなく動物、植物、自然、地球、はたまた宇宙まで、この世界は一つであるという「ワンネス」と呼ばれる考え方もあります。
 
私はすべての人に対して等しく完全な統合意識を持つべきだと思っているわけではありませんが、争いの少ない平和な世の中を望むのであれば、私たち一人一人が分離よりも統合の方に意識を向けていく必要があるでしょう。また、特定のグループの人達にあまりにも強い憎悪の感情を持ったり、社会から疎外感を感じていたりしていると、生きづらさの原因になってしまいます。心穏やかに生きていくためにも、分離と統合の間のどこかで、ほどよくバランスをとっていくことはとても大切です。
 
次回のコラムでは、自分と相手、社会、特定のグループの人たちとの関係のとらえ方を変えるソーシャル・パノラマというイメージ法についてご紹介します。
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第五十七回 変化について

10/5/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。
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今年は、新型コロナウィルスに加えて山火事による空気の汚染など、様々な出来事が続いています。皆様も自粛生活に慣れてきたとはいえ、コロナ前はできていたことができなくなった、楽しみにしていたイベントがキャンセルになった、学校がオープンされない、馴染みのお店が閉店してしまった、などの様々な変化によって、喪失感や、モヤモヤした気持ちを感じていらっしゃるのではないでしょうか。今後の政情や経済状況の変化についても気になるところです。
 
私たち人間は、基本的には変化を嫌います。「ホメオスタシス(恒常性)」という性質があるため、無意識のうちに、これまでと同じパターンで生きようという力が働いています。これまでと同じ状況が続くことを期待し、状況が変わるとストレスを感じてしまいます。
 
ところが現実には「すべてが一定で変わらない」ということはありえません。まさに仏教の教えである「諸行無常---世のすべてのものは、移り変わり、また生まれては消滅する運命を繰り返し、永遠に変わらないものはない」という言葉の表す通りです。
 
長い目で見ると、地球の45億年の歴史の中では様々な天変地異が繰り返されてきました。20万年前にホモ・サピエンスが登場してからも、様々な苦難を乗り越えて今日の私たちがあります。変動する環境に合わせて進化し、困難を乗り越えてきたのが人類であり、私たちはそういった強さや適応力を持ち合わせているのです。
 
変化は時に痛みを伴うものであり、その痛みを認め、受け入れることも大切ですが、いつまでも痛みにうずくまっているのではなく、新しい状況に適応できる力の存在を信じることも大切だと思います。自分、他人、社会に対する「こうでなければならない」という制約を外して柔軟な物の見方をする、「長い目で見ればきっといい方に変わっていく」という希望を持つ、といったこともこの時期を乗り越えるのに役立つことと思います。
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第五十六回 お家でできるプチ・バケーション

9/6/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

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今年の夏は新型コロナウィルスの影響で旅行にも自由に行けず、さらに山火事の影響で、遠出やアウトドアのアクティビティも難しい日もあり、どこかに行けたらいいのに、と思っておられる方も多いのではないでしょうか?
 
そんな方に、お家でできるプチ・バケーションをお勧めします。例えばハワイのビーチに行きたいな、と思っている方は、ハワイ風の飲み物を用意し、心地よい椅子などにゆったりと座り、目を閉じます。そして目を閉じてハワイのビーチに座って海を眺めているところを想像します(目を閉じる代わりにハワイの風景の写真やビデオを眺めるのでもOK)。その時のコツは、あたかも実際にその場にいるかのように、五感を使って詳細に想像することです。どんな景色が見えるでしょうか?どんな音が聞こえるでしょうか?どんな香りがするでしょうか?肌にどんな空気を感じるでしょうか?バックグラウンド音として、波の音やハワイの音楽を流しても臨場感が高まるかもしれません。
 
そんなことをして意味があるのか?と思われるかもしれませんが、実は脳は、実際にハワイのビーチに行くのと、ビーチにいるところを想像していることの区別がつきません。また、五感を使って想像する時、私たちの潜在意識はより活発になり、顕在意識はスローダウンします。つまりこれは催眠の状態であり、深いリラクゼーション状態でもあります。ですので、想像上のバケーションをすると実際に心身がリフレッシュされる効果があるのです。
 
最近、社会全体がストレスや不安を感じやすい特殊な状況にあります。こんな時だからこそ、家の中でもできる、ちょっとした気分転換や自分の気分をよくしてくれることをリストにし、こまめに実践するお勧めします。好きなお茶を飲む、ストレッチをする、好きな音楽を聞く、など小さいことで構いません。その中にこの想像上のプチ・バケーションも入れていただけたらと思います。
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​第五十五回 罪悪感について

8/7/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

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今回は自分の過去の過ちに関する「罪悪感」についてお話します。罪悪感というのはなかなか、やっかいな感情です。怒りや悲しみといった感情は、あまり長期間持ち続けるよりも手放した方がいいと一般的に思われているので、時間の経過とともに薄れていくこともあります。その一方で、罪悪感は何となく「ずっと感じるべきもの、感じていなければならないもの」と思って持ち続けている人も少なくありません。罪悪感は苦しい感情で、それによって自分を罰し続けることはエネルギーを消耗し、自分の幸せや成功を妨げることにつながっていきます。
 
そもそも、元をたどっていけば、罪悪感の元になった出来事も、完全に自分の落ち度であったとは言い切れないこともあります。後から見れば「もっと違う行動が取れたのに」と思うかもしれませんが、その時の状況や当時の自分の知識や能力、他の人との関係など、様々な要因があって仕方のなかったことである場合が多いものです。また、「〇〇すべきなのにできなかった」「△△するべきでないのにしてしまった」という場合は、元々の前提である「すべき」「すべきでない」という考え自体が思い込みである場合もあります。
 
罪悪感を罪悪感のまま持ち続けることは実はほとんど役に立たず、自分や周りの人を幸せにしません。罪悪感が役に立つ場合があるとすれば、それを今後のポジティブな行動や変化に結びつけていける時でしょう。失敗を繰り返さないように次回は違った行動をする、もし誰かに悪いことをしてしまった場合、可能であればその人に謝る、償いをする、可能でなければ代わりに誰かの役に立つ行動をしてみるなど、後悔を昇華させていく方法はいろいろあります。
 
もし心に抱えている罪悪感があれば、本当にその感情は持ち続けるべきなのか、そして自分や周りをハッピーにするための行動に結びつけることはできないか、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
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第五十四回 課題の分離

7/4/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

外出規制も少しずつ緩和されてきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。今回は、2013年に日本で出版されて以来ロングセラーになっている『嫌われる勇気』で紹介されたアドラー心理学の「課題の分離」について取り上げたいと思います。
 
課題の分離とは、簡単に言えば相手の課題と自分の課題を分けて考えるということです。相手にしかコントロールできないことは相手の課題であり、無理やり踏み込んだり、自分の課題として引き受けたりしない。逆に、自分にしかコントロールできないことは自分の課題として引き受け、相手の干渉を受けたり、相手のせいにしたりしない。そのことで相手との関係をシンプルにし、人間関係から生じる苦しみを軽減する、というコンセプトです。
 
私が今、課題の分離が大切だと思う理由は二つあります。
 
一つ目は、家族と同居している人は家族と過ごす時間が大幅に増えていることです。それ自体はよいことである反面、夫婦間、親子間で衝突する場面も増えているかもしれません。相手の悪いところが目につき「〇〇すべき/すべきでない」と干渉し合うとお互い、つらくなってしまいます。
 
もう一つは、新型コロナや人種差別問題、政治情勢など、社会に不確定要素の多い状況だということです。ニュースを見ると不安や怒り、悲しみなどネガティブな感情をかきたてられることもありますが、一つ一つの現実と「戦っている」状況が続くと、心が疲弊していきます。
 
これらの状況では、ある程度自分の課題と自分以外の課題を線引きして考えると心が楽になってきます。かといって、アドラー心理学では「私には関係ないから」と冷たく突き放すことや、社会に無関心でいることを勧めている訳ではありません。他の人は自分の期待通りに行動する訳ではないし、自分も他の人の期待通りに行動する必要はないことを理解した上で、共同体や家族の一員として自分が最善と思う働きかけや行動をすることを勧めています。
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第五十三回 足し算の生活

6/6/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。
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前回コラム
では、私たちは誰もが「これまでの通常の生活」を喪失している状態にあるので、その悲しみを認め、それを感じる自分を受け入れることの大切さについてお話させていただきました。今回は、Shelter-in-Placeが始まって2ヶ月以上経った今、毎日を前向きに過ごすにはどうしたらいいかについて考えたいと思います。
 
例えば、自宅でリモートワークをしながら子供の自宅学習の手伝いや世話、一日三食の準備、家事をしているケースで考えてみましょう。どれも完璧にするというのは不可能に近く、「仕事に集中できない、子供とじっくり向き合う時間がない、家事もなかなか終わらない、家は片付かない・・・」というように、思ったように物事が進んでいかないイライラを募らせている方も多いのではないでしょうか(私もイライラしてしまう場面はしょっちゅうあります)。
 
そのような方にお勧めなのが、どんなに小さいタスクでも数えながらやっていくことです。やり方は簡単で、例えば洗濯物を畳んでいるとしたら、一つの物を畳むたびに心の中で1カウントずつ増やしていくのです。Tシャツが5枚あったら、1、2、3と数えながら5までいく。同様にゴミを一個捨てる、部屋の物を一個片付ける、といった小さな作業のたびにカウントしていきます。面倒な作業はカウントを多くしてもいいですし、数が分からなくなったらまた適当なところから始めます。
 
これをすることで、着実に作業が進んでいるという満足度や達成感が上がります。途中で子供の邪魔が入っても「作業がまだ1つも終わってないのに!」ではなく「今25まで進んでいる」と思えます。また、数えることでイライラ思考を止め、作業に集中する効果もあります。
 
あれもできていない、これもできていない、と引き算をしながら過ごすより、一つ一つ時間を重ねていくような、足し算の生活をしたいものですね。

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第五十二回 重苦しい気持ちの正体

5/2/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

コロナウィルス対策のShelter-in-Placeが始まって1ヶ月以上経ちますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 
実際にご自分や身近な人が感染してしまった方や、仕事に影響があり収入が減ってしまった方などはもちろん、そこまで深刻な状況でなくとも、誰もが大きな生活の変化を強いられ、皆様いろいろな不安やストレスを抱えておられることと思います。私自身、Shelter-in-Placeが始まってしばらくしてから、この重苦しい気持ちは何なのだろう、と考えていた時に、ハーバード・ビジネスレビューの「その不快な感情の正体は悲しみである」という記事を目にしました。悲しみや喪失について研究する専門家のデーヴィッド・ケスラー氏のインタビュー記事です。
 
その中で最も印象に残ったのが、今、私たちは誰もが「これまでの通常の生活」を喪失している状態にあるという指摘です。コロナウィルスが収束した後も、完全に以前の世界に戻ることはないでしょう。その喪失の痛みや悲しみをまず認めるということが一つのステップになるということです。「自分よりもっと大変でつらい状況にいる人がいるのに、自分はこの程度で落ち込んでいてはいけない」と思う方も多いでしょうが、自分が自分の感情を抱く時に、他の人と比較する必要はありません。また、感情は感じないようにしようと思っても消えて無くなったりせず、むしろ抑圧された状態で残り、気分の落ち込みや怒りとして表れることもあります。さらに今、私たちはこの不確実な状況の下で、悪いケースを想定する時に抱く「予期悲嘆」も感じています。
 
まずは喪失の悲しみを認め、それを感じる自分を受け入れる。その上で、よりバランスのとれた考え方をしていくこと、未来を悲観するばかりではなく「今」にフォーカスすること、お互いに助け合っていくことなどが勧められています。とても参考になる記事ですので、ぜひ皆様にも読んでいただければと思います(https://www.dhbr.net/articles/-/6673)
 
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第五十一回 子供の意識(3)

4/4/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

前々回より、子供は「常に催眠に近い状態にいる」ことについてお話ししています。大人よりも柔らかい頭、柔らかい心のまま過ごしている子供は洗脳されやすく、トラウマを受けやすい特徴があります。
 
コロナウィルス対策の休校や外出規制によって、お子さんのいらっしゃる方は一日中一緒に過ごすことになり、普段よりイライラが募る場面も多いのではないでしょうか。つい言わなくてもいいことまで言ってしまうこともあると思いますが(私自身も多々あるので、自戒の意味も込めて)子供にかける言葉についての留意点について書かせていただきます。
 
例えば、散らかしっぱなしにする子供に対し、ついカッとなって「あなたは本当に片付けができない子ね」などと言いたくなりますが、子供に「自分は片付けができない」と思わせてしまうのは得策ではありません。人は誰しも自分の自己イメージに基づいて行動するので、子供自身が「自分は片付けができない」と思っていれば実際に行動もその通りになってしまうからです。また、人格を否定するような言葉は自己肯定感を傷つけ、自信を失わせてしまうので注意が必要です。
 
それではいつも褒めていればよいのでしょうか?何かがうまくできた時や、勝負で勝った時ばかり褒められていると、それがコンフォートゾーン(あたりまえの状態)になり、簡単に成功できることしか取り組まないようになったり、うまくいかなかった時に必要以上に傷ついてしまったりする可能性があります。長い人生の中ではうまくいかないことも負けることも必ずあるので、そのような時に底力を見せられる子になってもらうには「失敗しても、難しいことに挑戦したこと褒める」「頑張ったことや、以前より進歩したと点を認める」といったことをお勧めします。
 
教育心理学で有名なピグマリオン効果というものがあります。教師から期待された生徒は実際に成績が向上するという現象です。親としても、今できていないことばかりに目を向けて「あれもこれもできない子」と思って育てるよりも、根拠がなくても「いろいろな可能性のある子」だと思って育てることを心がけたいものです。

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第五十回 子供の意識(2)

3/13/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

前回、子供は「常に催眠に近い状態にいる」ことについてお話ししました。大人のように顕在意識にガードされておらず、柔らかい頭、柔らかい心のまま過ごしている子供は、洗脳されやすく、トラウマを受けやすい特徴があります。今回と次回のコラムでは、周りにいる大人がどのような点に留意したらよいかをお話ししたいと思います。
 
よくあるケースで考えてみましょう。親が子供に挨拶をさせたい場面で、子供がモジモジしてしまい、うまく挨拶や受け応えができないことはよくあります。元々恥ずかしがり屋の性格でなかったとしても、子供の頭の中では、「この人は誰だろう?自分にとってどのような関係の人なのか?何をしたらいいんだろう?」と様々な思いが錯綜し、軽いパニック&思考停止状態になり、適切な行動が取れなくなるのです。
 
そのようなタイミングで毎回親が「この子は恥ずかしがり屋なものですから」と言ってしまうと、子供は①自分は恥ずかしがり屋であり、挨拶が苦手である。➁モジモジしていれば親が代わりに受け応えしてくれる。ということを学びます。また相手の人も優しく「恥ずかしいよね」とフォローしてくれたりもしますが子供は「挨拶をするのは恥ずかしい」と学習してしまいます。これが何度も繰り返されると、その子の性格にどのような影響があるでしょうか?繰り返し言われた言葉は心に残り子供はそれに沿った行動をとるようになります。特に思考停止状態で言われた言葉はストレートに潜在意識の中に入ってくるので強力な暗示になります。
 
お勧めなのは「挨拶の練習中なものですから」とフォローしたり「次は頑張ろうね」と励ましてあげたりすることです。そうすれば、子供は「今、自分は挨拶を練習しているところなんだ、次に頑張ればいいんだな」と思うだけで、性格に影響を与えることはありません。また、挨拶ゲームや人形を使った挨拶ごっこをしたりすることで、挨拶は楽しいことだという印象を持たせてあげるのも効果的です。
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第四十九回 子供の意識(1)

2/14/2020

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* サンフランシスコ・ベイエリアの情報誌、J-Weeklyに毎月連載しているコラムです。

子供はある意味「常に催眠状態にいる」と言われることがあります。催眠状態とは顕在意識よりも潜在意識が活発になっている状態です。顕在意識は論理的な思考や判断を行う部分、そして潜在意識は感情、記憶、信念、直感、習慣、想像、体の機能のコントロールなどをつかさどる部分です。子供はあれこれ頭で考えたりするよりも、本能のまま自然体の状態でいることが多いですよね。これは催眠の状態に近いとも言えるのです。
 
大人の潜在意識は、コロコロ書き換えられてしまうことのないように顕在意識にガードされています。顕在意識は、新しく入ってくる情報に対して、常にチェック体制を働かせており、自分の既存の価値観に合致しなければ、すぐに違和感を感じ、心の奥深くまで受け入れることはありません。
 
一方で、子供は新しい情報をどんどん吸収して学ぶ必要があるので、大人のように顕在意識にガードされておらず、柔らかい頭、柔らかい心のまま過ごしています。それは周りの人、特に親や先生など立場の強い人に言われたことが、ストレートに心の中に入ってきてしまう、つまり洗脳されやすい状態でもあります。
 
また、いじめや虐待はもちろんのこと、大人にとってはたいしたことのない出来事でも子供はトラウマを受けやすいという特徴もあります。なぜなら①子供は大人より自分を守る力弱く、脅威を感じやすい、②状況を理解する力が未熟なため「自分のせいで悪いことが起こった」のように誤解しやすい、③前述のように顕在意識によるガードがないため、精神的に衝撃を受けやすい、といった要因があるからです。
 
誰しもそのような子供時代を経て大人になっていくわけですが、やはり小さい頃からネガティブな洗脳を受けて育った人や深刻なトラウマを抱える人はその後も自己肯定感が低く、生きづらさを感じ続けることが多いのです。次回は周りの大人がどんな工夫をすればよいかをお話したいと思います。

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    Natsumi nakamura

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