私たちはレム睡眠の時に夢を見ますが、この時には潜在意識が働いており、昼間入って来た情報の整理をしていると考えられています。以前もこのコラムに書いたように、潜在意識は論理的かどうかの判断をしないので、夢はつじつまの合わないものや飛躍したストーリーが多くなります。
深いリラクゼーション状態で潜在意識に働きかけるヒプノセラピーにおいても、夢をテーマにセッションをすることがありますが、セラピストが一方的にクライアントの夢を分析したり解釈したりはしません。例えば「水にまつわる夢はこんな意味がありますよ」と言われたとしても、水が実際にどんな意味を持つのかは人によって違いますし、心理テスト程度の参考にしかなりません。
夢は潜在意識が作り出すものなので、夢に出てくるものはすべてその人の潜在意識の一部であると考えることができます。ヒプノセラピーではセッションの中で夢の登場人物(人間とは限りません)になっていただき、対話を進めていきます。その中で登場人物の持つメッセージに気付いたり、自分の中の葛藤を解決したり、といったポジティブな変化を起こすことができるのです。
繰り返し見る夢や印象深く心に残った夢には大切なメッセージが隠されていることがよくあります。悪夢であれば解決してすっきりできるのはもちろんのこと、いい夢の場合も、夢の中で感じたポジティブな感情を再度味わうことによって自信、達成感、愛情、幸福感などを高めることができます。気になる夢のある方にぜひお勧めしたいセッションです。