グリーフとは、身近な人と死別した時などに感じる、喪失の深い悲しみのことを言います。このような時に深い悲しみを感じることはごく自然な反応であり、むしろ十分に悲しみを感じ、表現することは癒しのために大切なプロセスであると言われています。どのような癒しの経過をたどるかは個々のケースによって全く異なりますが、多くの場合、時間とともに少しずつ悲しみや苦しみが和らぎ、別れを受け入れたり、新しい環境に慣れたりしながら前に進んでいくことができるようになっていきます。
その一方で、強い悲しみや苦しみが長く続く場合もあります。長いこと喪失感、罪悪感や無力感などの苦しみが続いて出口が見えない場合や、不眠やうつ、体の不調など日常生活に支障をきたすといった場合です。そのような場合はヒプノセラピーをお勧めします。
悲しみを癒すヒプノセラピーにはいろいろな方法がありますが、亡くなった人との対話には特に大きな効果があります。亡くなった人との対話といっても「霊」と話す訳ではありません。大切な人は亡くなった後も私たちの心の中に生き続けます。その心の中の存在と会話をし、思いを伝えることで、心残りが解決されたり、心が軽くなったり、といった効果が期待できます。
このような対話を通して癒しや思いがけない気付きが得られるのは不思議なことですが、潜在意識の中ではいつまでも大切な人と深くつながっているということなのだと思います。