深いリラクゼーション状態で潜在意識に働きかけることで目標達成や問題解決を目指すヒプノセラピーには、本当に様々な用途があります。これから数回にわたり、代表的な例をご紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するのは痛みの軽減です。もちろん、痛みは体からのメッセージであり、催眠により痛みが軽減されればそれでいいというわけではありません。治療すべき病気や怪我、体の症状があればきちんと診断、治療を受けることがまず大前提です。例えば、急な激しい頭痛は脳の重大な病気のサインである可能性もあります。また、悪い姿勢、運動不足、疲労などから来る痛みの場合、その原因を取り除くことが重要なのは言うまでもありません。
前置きが長くなりましたが、鎮痛剤を飲む以外に手立てのない痛みは、ヒプノセラピーや、自己催眠によって軽減できる可能性があります。痛みに関する催眠の効果は非常に高く、出産や手術、歯科治療において麻酔の代わりに使われることがあるほどです(出産をご予定の方はぜひこちらをご覧ください。)
多くの場合、痛みには筋肉の緊張がともなうため、催眠でリラクゼーションに入り、緊張をほぐすだけでも痛みが軽減されることがあります。また、痛みには不安、怒り、イライラなどのネガティブな感情が伴います。逆に言えば、ネガティブな感情が痛みを引き起こしたり、痛みに敏感にしたりすることもあるのです。ヒプノセラピーのセッションでそのような感情を理解し、解放することが痛みの解放につながる場合があります。
また、イメージ法によって痛みの感じ方を変化させていくのも、非常に効果的です。同じ刺激や感覚であっても、それを心でどのように解釈し認識するのかによって、感じ方が大きく変わるためです。イメージ法を使った自己催眠の方法もセッションの中でお教えしていますので、ぜひご相談いただければと思います。