ヒプノセラピーが効果的な理由の一つに、「違う視点を持てる」ということが挙げられます。私たちは問題に直面すると、一つの見方にどっぷりはまってしまい、それが苦しみを生み出したり、問題解決を妨げてしまったりすることがあります。
例えば、人間関係の問題を抱えた時には、怒りや不満、ストレス、悲しみ、不安、嫉妬などの感情に苦しむことになります。冷静になって理性的に考えることにも、もちろん意味がありますが、どちらが良い、悪い、こうすべき、すべきでない、といった判断になりがちです。
ヒプノセラピーではセッションの中で、自分と相手(になったつもりの自分)との間で対話を行うことによって、自分の見方だけでなく、相手の視点や、より大きな視点から問題について理解することができるようになります。また、実際にはあまり面と向かって相手に意見や感情をぶつけると問題がこじれてしまいますが、対話の中では思い切り表現することができるので、自分の心に溜まっていた感情を解放することにもつながります。強い怒りがある場合にはクッションをパンチしたりして発散していただくこともあります。
そんな「対話」が本当にできるのか、意味があるのか疑問に思われるかもしれませんが、実際にやってみると不思議なことに、ふっと心に言葉が出てきて会話になっていきます。そして、苦しい感情を開放した後、すっきりとした心で違った視点で問題を見つめると、問題解決の糸口が見えてきます。