私たちがはっきりと意識して何かを行うときは顕在意識、それ以外の時は潜在意識が使われています。つまり、私たちは潜在意識の働きによって、様々なことを半自動的に行っていることになります。
例えば歩くときには、いちいち「右足を持ち上げて体重移動させながら着地する」などと考えません。毎日車通勤している人であれば、道順など特に何も考えなくてもいつの間にか会社に着いていた、ということあるでしょう。潜在意識による自動運転モードが働いているようなものですね。
私たちが日常の場面で感じる感情も、生理反応と同じように、これまでのパターンに従って勝手に浮かんできます。習慣や思考パターンを変えるためには、いつもなら無意識に行っている場面でしっかりと意識を働かせる必要性があります(例:「ついスナックの袋に手が伸びてしまいそうだけど、代わりにお茶を淹れよう。」「いつもなら怒りに任せて行動してしまうところだけれど、深呼吸して落ち着こう。」)それも一度だけではすぐに元に戻ってしまうので、繰り返すことによって新しいパターンに変えていきます。
深いリラクゼーション状態で潜在意識に働きかけるヒプノセラピーは、習慣や癖、思考パターンを変えるのにも効果的です。禁煙やダイエットをしたい、ネガティブ思考を止めたい、という方も、意思の力だけで試みるよりも、潜在意識に働きかけた方がずっと楽に取り組むことができます。